手技療法

手技療法は、施術者の手を使って皮膚や筋肉に刺激を加え、身体が本来持っている自然治癒力を高めていく施術方法です。

柔道整復における「整復・固定・後療法」や骨格矯正なども手技になりますが、手技療法というと一般的には「もみほぐし」のことを指すことが多い傾向にあります。

 

●一般的な施術方法

手技療法の代表的な施術方法には、次のものが挙げられます。

・軽擦法（けいさつほう）
おもに手のひらを利用し、皮膚の表面を優しく擦るようにします。

・揉捏法（じゅうねつほう）
手のひらや手の指を使用して、軽擦法よりもやや力を加えて皮膚や筋肉に刺激を加えていきます。

・指圧法（しあつほう）
おもに親指の腹を使い、ツボを押圧します。

●当院が行う手技療法

当院の手技療法は、ほぐしメインで行っています。
慢性的な肩こり、腰痛をはじめ、仕事の疲れやストレスなどで凝り固まっている部分を、重点的にほぐして欲しい方におすすめの施術です。

●手技療法のコース

・10分コース（保険施術と併用のみ）
ぎっくり腰、寝違えといった、痛めた時間や場所、理由がはっきりしている症状には、保険を使っての施術が可能です。
また、保険施術に手技療法を加えることで、患者様の身体の状態に合わせた、オーダーメイドの施術を受けられるようにしています。

・20分コース（それ以外）
保険内では、時間や施術の内容が限られてしまいます。
しかし、手技療法では施術範囲に制限がないため、痛みの緩和はもちろんのこと、リラクゼーションの目的でもご利用になれます。
じっくり時間をかけて、気になる箇所を重点的にもみほぐしていきます。

・30分コースがある（それ以外）
患者様のご要望に合わせて全身をもみほぐしていきます。
「頻繁には通えないので、一度の施術で効果を出したい」「身体の気になる箇所が多い」「全身を満遍なくもみほぐしてほしい」といった方におすすめです。

手技療法を受けることで、どういった作用が身体に働くのでしょうか？

 

●手技療法の効果

・痛みの軽減
緊張がほぐれると、血管の圧迫が緩和するために、血流の改善につながります。
身体に溜まった発痛物質の排出が促されて、疼痛が緩和されやすくなるといわれています。
また皮膚への刺激が、痛覚の伝達を遮断する作用もあると考えられています。

・筋肉の柔軟性アップ
硬くなった筋肉がほぐれて、関節可動域が広がりやすくなるといわれています。
また、筋収縮力の回復も期待できます。

・疲労回復
血液やリンパの流れが改善し、身体に溜まった疲労物質の排出につながります。
また、もみほぐしにはリラックス作用もあり、副交感神経の働きを活性化できると考えられています。

●手技療法で改善が期待できる症状・メリット

手技療法の効果によって、具体的には次のような症状の改善やメリットが期待できます。

・肩こり、腰痛
筋肉の緊張をほぐし、血行を促すことで、肩こりや腰痛といった慢性症状の改善が期待できます。

・頭痛
もみほぐしによって、頸部の緊張から生じる、緊張型頭痛の改善・予防が期待できます。

・冷え、むくみ
体温はおもに血流によって、身体の隅々にまで運ばれています。
そのため、もみほぐしで血流が改善されると、身体の末端部分も温まりやすくなるといわれています。
また、余分な水分も排出されやすくなるため、むくみの解消も合わせて期待できます。

・ストレス、疲れ
もみほぐしによるリラックス作用で、ストレスの緩和が期待できます。
また、血流によって全身に酸素や栄養が運搬されるため、日常の疲れもとれやすくなるといわれています。

・自律神経症状
副交感神経が活性化することで、自律神経のバランスも整いやすくなるといわれています。
交感神経が優位な状態が改善されると、「イライラ、情緒不安定」「便秘、胃の不快感」「めまい」といった症状の緩和が期待できます。

筋肉の硬さによって血行が悪くなっている部分を指圧やストレッチで改善を促します。

当院では、保険適応の症状に対しても早期改善を目的に手技療法の10分を組み合わせて行います
（炎症が強い場合には超音波・ハイボルテージの場合もある）。

一人ひとりにしっかり時間をとって施術を行います。

保険適応でない慢性的な症状の方には20分または30分（それ以降10分単位で延長可能）で、硬くなった筋肉を指圧やストレッチでほぐして血流の改善を目指します。