保険施術

接骨院で保険が適用される症状は限られています。

 

【保険が適用となる症状】

次の5つの急性外傷に限り、健康保険が適用されます。

・骨折：骨が折れた、ヒビが入った
・脱臼：関節が外れた
・捻挫：靭帯を痛めた
・打撲：身体を強くぶつけた
・挫傷（肉離れ）：筋肉を痛めた

骨折、脱臼においては、初回の応急処置のみ適用されます。
2回目以降の施術には、医師の同意が必要です。

●適用外となる症状例

・肩こり
・慢性的な腰痛
・ケガの後遺症
・身体の違和感

これらのような症状は適用外とされています。
しかし、寝違えやぎっくり腰など、痛めた時間や場所、原因が明確な症状には、捻挫、挫傷として保険が使えることがあります。

 

【保険施術と自由施術について】

●保険施術

保険施術とは、5つの急性外傷に対する、健康保険を利用した施術です。
整復（骨や関節を元の位置に戻す施術）や固定、後療法（手技、電気、超音波など）を施すことで、患部の治癒力を高めていきます。

保険施術を利用する際には、受付で保険証を提示します。
そして、保険の取り扱いについて納得したうえで書類に署名をすると、窓口金の一部を健康保険で負担してもらえます。
施術の範囲は限られますが、支払う金額が少なくなる点が、保険施術のメリットに挙げられます。

●自由施術

自由施術とは、患者様の全額自己負担で行われる施術です。
保険施術と比べて支払う金額は大きくなりますが、受けられる施術に制限がありません。
保険が適用されない、肩こりや慢性的な腰痛、身体の違和感なども、自由施術によって改善が目指せます。

接骨院では、保険施術と自由施術を組み合わせることで、外傷への処置だけではなく、さまざまなお身体の悩みに対応できるようになっています。

交通事故で負傷した場合は、加害者が加入する「自賠責保険」を利用することが一般的です。

 

【自賠責保険とは】

自賠責保険は、交通事故被害者の救済を目的とした保険です。
自動車損害賠償保障法によって、自動車やバイク、原付の利用者は加入が義務付けられています。

自賠責保険は、一定の金額内で被害者のケガを補償します。
対人賠償に限られるため、加害者自身のケガや車の修理、物損などには適用されません。

 

【自賠責保険が適用となる具体例】

次のような状況にて、自賠責保険の適用となる場合があります。

・青信号を直進中、右折してきた車と衝突して腕を打撲した。
・横断歩道を歩行中、バイクと接触して転倒し、手首を骨折した。
・赤信号で停車中、後方から不意に追突されて、むちうちになった。

しかし、信号無視といった被害者側にも過失があった場合には、補償を受けられないこともあります。

また、車の所有者でなければ、事故を起こした車の同乗者も自賠責保険の対象とされています。

・追突を起こした車の同乗者がむちうちになった。
・塀に衝突した衝撃で、同乗者が足を打撲した。

 

【自賠責保険の補償内容】

自賠責保険が適用された場合、接骨院の施術にかかった窓口金が補償されることがあります。
また、そのほかにも、次のような項目が補償される場合があります。

・医療機関における検査、手術、入院、投薬といった治療費
・通院にかかった交通費
・診断書や診療報酬明細書など、必要書類の発行手数料
・通院や入院、体調不良などによって仕事ができなかった場合の休業補償

また、通院ごとに慰謝料（精神的苦痛に対する補償）も支払われます。

これらの項目を全て合わせて、傷害による損害であれば120万円が自賠責保険の限度額とされます。
限度額を超えた場合は、任意保険からの補償といわれています。

仕事に関連した負傷には、労災保険が適用される場合があります。
労働者であれば、正社員やパート、アルバイトといった、雇用形態は関係ありません。

一口に労災保険といっても、ケガが起きた状況によって「業務災害」と「通勤災害」の2種類に分けられます。
労災が適用される状況、適用外となる状況をメインにそれぞれの違いをご紹介いたします。

 

【業務災害について】

業務災害とは、端的にいうと「勤務時間中」「業務が原因となって」発生した負傷を指します。
たとえば次のような状況が挙げられます。

・勤務時間中、高所の作業場から落下して、足首を骨折した。
・就業中、重たいダンボールを持ち上げようとして、腰を痛めた。
・出張先にて転倒し、膝を負傷した（出張先への移動中も業務災害に含まれる）。

●適用されない可能性のあるケース

「故意に起こしたケガ」「暴行によるケガ」「自然災害によって発生したケガ」は、労災に適用されません。
また、たとえ職場でのケガであっても「お昼休憩中」「就業時間の前後」では、業務とは関係のない、私用による負傷と判断される可能性があります。

 

【通勤災害について】

通勤災害とは、通勤途中に発生した負傷を指します。
通勤経路には、「居住地と職場の往復」「営業所間（事業所間）の移動」「単身赴任先と帰省先の往復」などがおもに挙げられます。

・会社からの帰宅中、自動車と接触して転倒した（労災、自賠責のどちらかを選択する）。
・営業所の移動中、段差を踏み外して捻挫をした。
・出勤中に駅の階段で転倒して、手首を捻挫した。

たとえば、これらのような状況が通勤災害になります。

●適用されない可能性のあるケース

たとえ通勤中のケガであっても、合理的なルートでなかったり、通勤とは直接関係のない場所だったりする場合は、適用されない可能性があります。

・業務とは関係のない忘れ物を取りに帰る際に負傷した。
・知人宅からの出勤中に負傷した。
・帰宅中に寄った飲食店で負傷した。

たとえば、これらのようなシーンが挙げられます。

保険施術は骨折・脱臼・捻挫・打撲・肉離れによる痛みに対して適応されます。
受傷直後の炎症が強い場合では、アイシング・超音波・ハイボルテージにより消炎処置を行い、場合によってはテーピングや固定具を使用して固定を行います。

骨折や脱臼の疑いがある場合は応急処置をさせていただき、近隣の整形外科へご紹介させていただくこともございます。

当院では1秒でも早く、痛みや苦痛を改善していただきたいので、自費施術を組み合わせて、一人ひとりしっかりとお時間をとって施術を行います。

骨折・脱臼のリハビリに関しては、医師の同意があれば対応可能ですので、お困りの際は是非ご連絡ください。